新しい学びに対応し、学び直しから国公立大学進学まで力強くサポートする東京都立小台橋高等学校は、開校2年目を迎えて、いよいよ待望のゼミ教育がスタートしました。課題研究作成のための情報活用の授業ではChatGPTのメリットデメリットも学びました。
中学生対象の学校見学会の受付は6月22日(木)スタート(予定)です。学校見学会では校舎見学、及びチャレンジスクールについての説明を主として説明会も実施します。
「東京都立小台橋高等学校」
URL: https://www.metro.ed.jp/odaibashi-he/
■「ゼミ教育」ChatGPTの授業
本校の進路活動は「フューチャーデザイニング(未来設計)、以下FD」と称して、1年次から卒業年次まで計画的、効率的に運営が行われています。このFDの幹となるのが「ゼミ教育」です。
課題研究作成を目指したFDでの学びの第一単元は情報の集め方です。2年生全員が同じ内容で学びます。第一回はフェイクニュースの見分け方や第一次情報を扱うこと、第二回はネット上の情報について、第三回は図書館の活用と引用文献の表し方、第四回は言葉の定義と続きます。第二単元は各自の問立ての練習になり、さらに後期に入ると各ゼミの独自性を発揮しつつ課題研究に取り掛かります。
去る5月19日にはネット上の情報活用について学び、その中で、ネット上の情報の集め方の一つとして、ChatGPTを取り上げました。
授業では、まず、ChatGPTとは何か解説があり、会話や創作、翻訳や文章要約、文書校正、プログラミングなどができると紹介されていました。「公開されるとマズイものは、送信しない!」「個人情報は送信しない!」「回答内容はきちんと自分の目で確認する!」などの使用上の注意があり、生徒たちは真剣に聞き入っていました。
各授業担当の先生のスライドには、「メブクロウ」という学校のマスコットの名前を使って主人公の物語を考えさせた文章や、「メブクロウって何?」と尋ねて「メブクロウとは、鳥類の一種で、日本に生息するフクロウの一種です」と「嘘」の情報に行き着いた文章が紹介されていて、生徒が実感しやすい授業となっていました。
この授業を企画担当者の一人である学習進路部の柴田有歌理先生は「ChatGPTを知っている生徒がたくさんいるので、最新のツールを紹介すると同時に、十分注意して活用してほしいと考えて授業を構成した。生成AIに頼っていたら何もできない人になってしまう。課題研究は学びを身に付けてもらうことこそが課題です」とお話ししていました。
■小台橋高校 学校見学会
今回の学校見学会では、校舎見学、及びチャレンジスクールについての説明を主とした説明会を実施します。中学生の生徒の皆さんとその保護者の皆さんを対象としたご説明になりますが、中学校・塾の先生、広く教育関係者の方々にも来ていただき、開校間もない都立小台橋高校のことを知っていただければと思います。事前予約はWebページで受け付けます。
開催日 :令和5年7月22日(土)
第1回 09:30開始(受付09:00~、個別相談10:30~)
第2回 12:15開始(受付11:45~、個別相談13:15~)
第3回 14:30開始(受付14:00~、個別相談15:30~)
会場名 :小台橋高等学校3階視聴覚室
アクセス :JR田端駅から都営バス10分(小台橋バス停下車すぐ)、
都電荒川線小台駅徒歩8分、
日暮里舎人ライナー足立小台駅徒歩11分
対象 :中学生とその保護者、教育関係者
申し込み方法:学校Webページ「事前予約フォーム」より申し込みください
■「学校見学会」内容
(1) チャレンジスクールの高校です。
チャレンジスクールは東京都立の昼夜間定時制総合学科高校で、不登校を経験した生徒や中途退学者等を主に受け入れる高校の名称です(不登校経験のない生徒も多くいます)。
●チャレンジスクールの特徴
・学力選抜がなく、面接・作文・書類で選抜
・朝昼夕の三部制で、一人一人の生活・健康に配慮
・所定の単位が取れると卒業できる単位制で、多様で柔軟なカリキュラム
・キャリア教育が充実した総合学科で、多彩な選択科目から自分の時間割を作成
(2) 学び直しから国公立大学進学まで学習面を支援する高校です。
オンライン学習を授業に組み込んで積極的に活用し、自習時間や長期休業での補習や補講の体制を整備して、学び直しから国公立大学進学まで生徒の多様な学習ニーズに対応します。
●幅広い学習ニーズに対応
・学び直しから国公立大学進学まで授業でオンライン学習
・ラーニングコモンズやゼミ室を活用して自習
・キャリアサポートコーナーで履修や進路の相談
・職員室カウンターやゼミ室で勉強の質問
(3) 新しい学びに対応する高校です。
課題研究や本物体験を学習活動の中心と位置づけてゼミ教育を実施し、地域との連携を通して新しい学びに対応し、総合的な学力を身に付けていきます。
●まるで大学のような学習環境
・自分の興味関心や将来像に合わせて学ぶ
・履修登録をして自分の時間割を作る
・授業に組み込まれたキャリアガイダンスを受講
・ゼミナールに所属して課題研究を作成
(4) 心の健康面を支援する高校です。
教科を横断して教育活動全体で交流プログラムを実施し、相談体制や問題解決体制を整備することで、一人一人の心の健康面を支援します。
●面倒見の良いサポート体制
・少人数クラスや時差通学で密にならない学校生活
・交流プログラムを授業で学ぶ
・相談室やカウンセリング室で悩み相談
・学校医、産婦人科医、スクールカウンセラー、ユースソーシャルワーカーなどの支援
(5) 施設・設備が充実した高校です。
令和6年4月から新校舎で授業開始。東京都教育委員会指定のTOKYOデジタルリーディングハイスクール研究指定校としてデジタル環境を整備、校内居場所カフェを設置するなど、施設・設備が充実しています。
●新校舎は最先端の設備
・全教室が空調・Wi-Fi完備、デジタル対応
・協働学習にぴったりなラーニングコモンズ
・動画スタジオや3Dプリンターなど最新デジタル対応のPC室
・相談にも対応できる居場所カフェ
●東京都教育委員会の指定事業
・TOKYOデジタルリーディングハイスクール研究指定校
TOKYO教育DX推進校(AI教材を活用する学校)
先端技術推進校(VR等を活用する学校)
・校内居場所カフェ設置校(令和6年度)
【学校概要】
学校名 :東京都立小台橋高等学校
所在地 :東京都足立区小台2-1-31
課程・学科・部:定時制課程総合学科。午前部・午後部・夜間部の三部制。
校長 :杉森 共和
設立 :令和4年4月開校
「都立高校改革推進計画・新実施計画(平成28年2月東京都教育委員会)」により計画された都立高校で6番目のチャレンジスクール。東京都教育委員会TOKYOデジタルリーディングハイスクール研究指定校、校内居場所カフェ設置校(令和6年度)。
【チャレンジスクール】
東京都立高校の校種の一つ。小・中学校時代に不登校経験を持つ生徒や長期欠席等が原因で高校を中途退学した者等を主に受け入れる総合学科・三部制(午前部・午後部・夜間部)の高校で、他部履修により3年での卒業も可能とする。