GfK Japan (東京:中野区) は、世界主要約60ヶ国における小売店販売実績データ等をもとに、世界市場規模相当に拡大推計した2023年4月の薄型テレビ・スマートフォン・パソコンの販売動向及び予測を2023年7月6日に公表した。
・薄型テレビ*
2023年4月の薄型テレビ販売数量は前年比3.9%増だった。1‐3月の4.9%減から改善したが、昨年はウクライナ戦争開始や中国ゼロコロナ政策のロックダウン等により大きく落ち込んだ時期と重なり、今年の比較が優位に働いた。全体的な市況について、新興市場で購入者層の拡大や在庫セールにより昨年比で数量増の地域もあるが、ほとんどは物価高やコロナ期・サッカーW杯等、特需の反動で販売低迷が続いている。このような動向をもとに2023年の販売数量は現在のところ前年比0.3%減の予測となっている。
※ 薄型テレビ:液晶テレビと有機ELディスプレイ搭載テレビの合計
※ 薄型テレビ:液晶テレビと有機ELディスプレイ搭載テレビの合計
・スマートフォン
2023年4月のスマートフォン販売数量は前年比7.2%減だった。1‐3月の12.3%減から下落幅は緩和したが、市況は依然として低迷している。高い価格帯へのシフトに伴う買い替え長期化という従来からの傾向に加え、物価高による影響が大きい。4-6月も前年比減が続き、2023年後半には物価高の影響度合いが緩和することを想定し、前年比プラスに転じる見方をしている。しかし前半の弱さにより、2023年全体では現在のところ前年比2.3%減の予測だ。
・パソコン
2023年4月の北米を除く世界のパソコン販売数量は前年比6.5%減だった。1‐3月の13.2%減から落ち幅が改善したが、昨年との比較優位の要素が大きく、世界的に弱い販売が続いている。先進市場はコロナ期の特需反動、新興市場ではコロナ期の先送り需要もここ数年で概ね出尽くしている。加えて物価高の中で消費者も生活必需品やレジャー・貯蓄などを優先し、パソコンの購入意欲が下がっていることが推測される。このような状況をふまえ、年後半も前年比下落の推移が続く想定で、2023年の販売数量は現在のところ前年比7.8%減を予測している。
GfK SIMAについて (Supply chain & Industry Market Analytics)
GfKのPOSパネルは世界最大規模であり、約60カ国・1,700万点以上の製品と10万社以上の販売店のデータを収集しています。GfK SIMAではGfKのPOSパネルに加え、マクロ経済などの外部要因を考慮した販売動向分析・予測を行っており、POSパネルにより最新の月次・週次販売速報をもとにした毎月のアップデートのご提案が可能です。市場全体に加えて主要部品の動向についても分析・予測を行い、半導体やディスプレイ関連などサプライチェーンの部材産業向けに情報提供をしております。UWBといった切り口も検討可能です。対象製品はスマートフォン・テレビ・PC/タブレット・完全ワイヤレスイヤフォン・ウェアラブルデバイスとなります。
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