プレスリリース

南島酒販と石川酒造場が26年古酒を再構築し、新たな泡盛を開発

沖縄県内で酒類卸売問屋を展開する南島酒販株式会社(所在地:沖縄県西原町、代表取締役社長:大岩 健太郎)は株式会社石川酒造場(所在地:沖縄県西原町、代表取締役社長:平良 昭、以下 石川酒造場)と連携し、石川酒造場が保有していた26年古酒を再度蒸留し、それぞれ度数・味わいのことなる15酒に分割、それぞれの泡盛をブレンドすることで、味わいの異なる2種類の泡盛を再構築するという取り組みに挑戦します。泡盛の古酒を蒸留によって分解し、ブレンド技術で新たな酒を再構築するという技法自体、泡盛業界で前例がなく、歴史的・学術的・技術的にも貴重な酒となります。

本取り組みで出来上がった泡盛は、挑戦的な泡盛を造るブランド『shimmer』より9月頃を目処に発売します。購入をご希望の方は公式サイト上にてメールアドレスをご登録いただき、販売開始通知をお受け取りください。

株式会社石川酒造場

■26年古酒の再蒸留という業界の“掟破り”

26年古酒の再蒸留という業界の“掟破り”

泡盛の魅力のひとつに、熟成させて楽しむ「古酒」の世界があります。各メーカーが甕やタンク、樽などで熟成させ、新酒にはない独特な風味を持つ古酒を市場にリリースしています。一般的な量販店などで購入できる古酒は10年モノくらいまでとなり、大体5,000円前後で販売され、15年以上となると酒屋などの専門店で取り扱われ、1万円を超す商品も多々あります。今回蒸留に利用した300リットルの泡盛は26年古酒となり、石川酒造場が販売する30年モノ泡盛が720mlで5万円程度の金額で販売されることを考えると、市場価格2,000万円超の泡盛を利用した製品となり、そう簡単に実施できることではない“掟破り”であることが伺えます。

■再蒸留して分割するとは

再蒸留して分割するとは

蒸留工程において、今回利用する26年古酒は蒸留器の中で熱せられ、アルコールと言った比較的蒸発しやすい化学物質から蒸留液に含まれて出てきます。その液体を最初の液体から15リットルずつ取り分けることで、それぞれの蒸留液に含まれる物質の差異が風味の差異となり、全く異なる泡盛に分解・分割されていきます。通常の泡盛はもろみを熱し、最初の蒸留液から蒸留を終了するまでの液体を全て同一タンクに収める手法となります。(今回でいう15分割した酒を全て混ぜた状態)

■石川酒造場の持つ高度なブレンド技術で分解した泡盛を再構築

石川酒造場の持つ高度なブレンド技術で分解した泡盛を再構築

石川酒造場は国税庁が主催する泡盛鑑評会にて令和2年度から新たに設けられた『泡盛ブレンダー・オブ・ザ・イヤー』の初代受賞者として石川 由美子氏を擁しており、石川酒造場は業界内外でもそのブレンド技術の高さを評価されております。

今回は、その石川酒造場の高いブレンド技術で15種類の分割された26年古酒をそれぞれ利用し、元の26年古酒にはなかった全く異なる風味・味わいでキャラクターの異なる泡盛を2種類造り上げます。

事前の試験段階では、数ヶ月にわたり150案以上のブレンドパターンを検討し、レシピを考案

事前の試験段階では、数ヶ月にわたり150案以上のブレンドパターンを検討し、レシピを考案。今回の実機製造で出来た原酒と試験製造の原酒のズレを調整しながら、レシピを元にしたブレンド泡盛を製造していきます。

■石川酒造場製造担当者コメント

石川酒造場製造担当者コメント

“今あるお酒を生かして違う酒質に変えられないか”

自分の中には泡盛の漠然とした課題があり、「とりあえず古酒を蒸留してみたらどうなるか」と軽い気持ちで蒸留しました。はじめは再蒸留して1種類の蒸留液を得ただけでしたが、古酒の特徴が全く感じられず“古酒の良さ”はどこにいってしまったのか不思議でした。

そこで再蒸留した蒸留液を15分画に取り分け味を確かめると、それぞれに味の特徴があり驚愕でした。初めて得られた酒質をどう活用する?とりあえずブレンドしてみるか。“クリアーで綺麗な酒質はたくさん使用するだろう”“欠点が強い部分は今回使用しないかな”など予想しながらブレンドしたが、所見の印象と実際のブレンドは全く違ったものになっていました。“複雑な味わいが含まれてこそ泡盛は美味しい”

泡盛の味を構成していいベースに触れられたいい機会でした。

■shimmerについて

泡盛市場は2004年のピークから右肩下がりを続けており、そんな中、多くの酒造所では単体で実験的・挑戦的な泡盛を造ることに対して、人的リソースや生産コスト、在庫リスクなどのハードルがあります。我々南島酒販株式会社は、泡盛の多様性や品質の向上を図るためには、数多くの実験的・挑戦的な製品を開発し、市場を開拓する必要があると考え、そのプラットフォームとして、全て数量限定、1回限りの販売というテーマで、新たな泡盛のブランドである“shimmer”を立ち上げました。「shimmer(シマー)」は沖縄の方言で泡盛を指し、また、英語で「shimmer=煌めき」という意味を持つことから、泡盛の輝かしい発展を願う意味が込められています。

ブランド公式HP: https://shimmer.okinawa/shimmerpj

■企業概要:南島酒販株式会社

設立     : 昭和62年

本社所在地  : 〒903-0104 沖縄県中頭郡西原町兼久277

電話     : 098-882-9393

FAX      : 098-882-9398

代表者    : 代表取締役社長 大岩 健太郎

公式サイト  : https://nanto-shuhan.com/

shimmer online: https://shimmer.okinawa/

■企業概要:株式会社石川酒造場

創業     : 昭和24年

本社所在地  : 〒901-0103 沖縄県中頭郡西原町字小那覇1438番地1

電話     : 098-945-3515

FAX      : 098-945-3997

代表者    : 代表取締役社長 平良 昭

公式サイト  : http://www.kamejikomi.com/