実機やシミュレーションでロボットのプログラミング技術などを競う「ロボカップ2023世界大会」(7月6日~9日・フランス)のサッカー部門(シミュレーション)で、岡山理科大学情報理工学部情報理工学科の秋山英久講師が2年連続6回目の優勝を果たしました。
サッカーシミュレーション競技では、コンピュータ内の仮想フィールドでサッカー競技を行います。競技への参加チームは選手を制御するプログラムを開発。一見するとテレビゲームのサッカーのように見えますが、各選手を制御するプログラムがすべて独立して動作する点がテレビゲームとは大きく異なります。さまざまな人工知能技術が応用されており、現実の人間サッカーのような複雑な試合展開が見どころです。
この部門には日本、イラン、カナダ、ドイツ、ブラジルなどから14チームが参加。秋山講師は4年ぶりに現地で出場しました。チーム名は「HELIOS2023」です。
競技は、14チームの総当たり戦で暫定の1~14位を決定します。今回、この時点で「HELIOS2023」は暫定1位でした。最終日は、階段トーナメントという形式で、最下位チームから1つ上位のチームと順番に対戦し、勝った方が上位に進んでいきます。
決勝戦は前回大会と同じ顔合わせで、秋山講師の「HELIOS2023」と「CYRUS」(カナダ)。前半・後半各5分の対戦で、「HELIOS2023」が1-0で見事連覇を果たしました。
秋山講師は世界大会で2010年に初優勝後、2度の連覇を含む、今回が6回目の優勝。今大会の勝因について「完成度を高めるために、何十万試合もシミュレーションを繰り返し、プログラムの最適化を行ったのが奏功しました」と話し、「3連覇はもちろん、現実のサッカーの分析等にも応用していきたい」と意欲を燃やしています。