岡山理科大学工学部応用化学科の滝澤昇教授と岡山県赤磐市の老舗酒造メーカー「室町酒造」が、サクラの花から採取した酵母を使って、日本酒を醸造。甘いながらも酸味が強くフルーティーな味わいの清酒が出来上がりました。岡山市内のデパートなどで約500本限定販売されています。
滝澤教授の専門は発酵工学。これまでサクラだけでなく、マスカットやコスモス、ツバキなどから酵母を採取し、お酒やパン作りなどへの利用について研究。酒造にはサクラから採取された酵母が適していることが分かり、今年1月、旧知の室町酒造の花房満社長に「この酵母で日本酒を」と打診。若者の日本酒離れに頭を悩ませていた花房社長が「若い人が飲みやすいカジュアルな新しい日本酒が出来れば」と快諾。このほど純米酒「桜華」が完成しました。透きとおった黄金色の甘酸っぱいフルーティーな味わいと雄町米由来の旨味が相まった自信作です。
滝澤教授は「期待以上にいいものが出来た!」と喜び、花房社長は「限定販売の状況をみてからですが、来年度から本格販売し、海外展開も考えたい」と意気込んでいます。
岡山市内のデパートや地酒専門店などで販売。1本300ミリリットルで1100円(税込)。問い合わせは室町酒造(086-955-0029)へ。