プレスリリース

第38回(2023)京都賞の受賞者が決定 バイオ、数理科学、美術で3名が受賞

公益財団法人稲盛財団(理事長:金澤 しのぶ)は、第38回(2023)京都賞の受賞者を以下の3名に決定しました。京都賞は、科学や文明の発展、また人類の精神的深化・高揚に著しく貢献した方々を讃える国際賞です。

2019年以来4年ぶりの開催となる授賞式は11月10日、国立京都国際会館で行われ、受賞者にはそれぞれディプロマ、京都賞メダル、賞金1億円が贈られます。

第38回(2023)京都賞受賞者の3名

■先端技術部門 授賞対象分野:バイオテクノロジー及びメディカルテクノロジー

柳町 隆造/生殖生物学者

ハワイ大学 名誉教授

【受精メカニズムの解明と顕微授精技術確立への貢献】

哺乳動物において、体外受精の方法を確立して受精現象の詳細な解析を進め、さらに精子を卵細胞質に直接顕微注入する卵細胞質内精子注入法の開発と技術革新を行って顕微授精技術を確立し、現代社会において重要な生殖補助技術の展開に基礎研究と技術開発の両面で大きく貢献した。

■基礎科学部門 授賞対象分野:数理科学(純粋数学を含む)

エリオット・H・リーブ/数学者・物理学者

プリンストン大学 名誉教授

【多体系の物理学をベースにした、物理学・化学・量子情報科学における先駆的な数学的研究】

量子物理学を中心とした数多くの業績を通して、物理学、化学、量子情報科学など広範な分野における数理的な研究の基盤を確立し、さらに、数学の解析学の分野でも大きな貢献をした。現代の数理科学における巨人の一人である。

■思想・芸術部門 授賞対象分野:美術(絵画・彫刻・工芸・建築・写真・デザイン等)

ナリニ・マラニ/美術家

【揺れ動く歴史を生きる経験に基づき、声なき者の声を届ける表現を開拓し、美術の「脱中心化」に非欧米圏から貢献した美術家】

親しみやすい形式と多様な媒体を用いた夢幻的な空間を創出し、抑圧に苦しむ「声なき者の声」を多くの人々に届ける表現を開拓してきた。非欧米圏の美術家として、世界的に活動し続け、欧米を中心に作られた従来の美術観を見直す潮流に大きく貢献した。

■稲盛財団・京都賞公式ウェブサイトおよびSNSアカウント

稲盛財団公式サイト : https://www.inamori-f.or.jp

京都賞公式サイト  : https://www.kyotoprize.org

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