NPO日本はんだ付け協会(滋賀県東近江市:以降 協会)は、新たなサービスとして昨年4月に開始した「初級検定」を受験費用・練習費用ともにお手頃な価格で7月1日より新しく提供いたします。
この初級検定の利点は、従来のはんだ付け検定(1級~3級)対象者より経験の浅い方や初心者の方が低コストで受験できることです。多くの方にはんだ付け技術のスキル向上の機会を提供します。
さらに、補助教材として基礎知識講習・実技講習のeラーニングと練習用教材も提供しております(※別途購入が必要)。この教材を活用することで、受験者は自社内で勉強会や練習会を開催することができます。自社のメンバー同士で学び合い、実践的な環境でスキルを向上させることが可能です。
はんだ付け初級検定は、経験の浅い方や初心者の方に最適な内容となっています。検定は基礎知識を身につけたかを問う筆記試験と、実技試験で構成されています。合格者には、協会から認定証が授与されます。
日本はんだ付け協会は、はんだ付けの技術向上と品質の向上に努め、業界の発展に貢献することを使命としています。新しい価格設定の初級検定のリリースにより、より多くの方々がはんだ付け技術を学び、安心・安全なはんだ付け作業が行えるようになることを願っております。
■試験科目
☆基礎知識講習と理解度を測る筆記試験(制限時間30分)
☆実技試験(制限時間50分)
※「はんだ付け初級検定用実技試験教材」を制限時間50分間内ではんだ付けした後、完成した実技教材を協会へ送付
はんだ付け初級検定の詳しい内容と申し込みは下記サイトから
※今回の具体的な変更点:今回の改定により、eラーニングによる教育と検定試験を切り離して、それぞれの料金を抑え利用しやすくしました。
当初 :eラーニング(基礎知識・実技)+受験料(検定用部材1セット)=23,000円/人
改定後:受験料(検定用部材1セット)=12,000円(税抜)
再受験(検定用部材1セット)=11,000円(税抜)
別売りeラーニング(基礎知識・実技)=6,000円
※視聴期限(2カ月間)であれば、何人でも何回でも視聴可
別途練習用教材あり
このプログラムの利点としては以下の点が挙げられます。
・協会の実施する試験会場から遠い地方の方でも受験できます。
・所属団体の施設内で受験できるので便利で安心です。
・会場までの移動や宿泊の経費が削減できます。
・自社の研修制度や教育制度として活用できます。
・組織全体のスキルレベル向上に貢献します。
・モチベーションアップに貢献します。
・受験者数が多い場合、スキル向上の各自進度に合わせ、少人数ずつ年度内に計画的に受験できます。
■別売りeラーニング詳細
1:基礎知識講習
はんだ付けが初めての方にも、わかりやすいように、糸はんだやフラックス、ハンダゴテの選定、コテ先の選定、コテ先温度、コテ台、スポンジ、工具類、検査方法、はんだ付けの用語解説などを徹底して解説。eラーニングには、各章ごとに小テストを設け、設問に80%以上合格しないと次の章に進めません。すべての章を終了するとはんだ付けに必要な基礎知識を習得することが出来ます。
2:わかりやすい実技指導
初心者のために、部品の見た目、実装位置の確認、注意点、C型・D型コテ先を使った場合のそれぞれのコテ先の当て方、糸はんだの供給ポイント、タイミング、考え方、発生しやすい不良例まで実際のはんだ付け実技試験用教材を用いてわかりやすく解説。
■背景
はんだ付け技術は、エレクトロニクスには欠かせない重要な根幹技術であり、ISO9001(国際標準化機構が発行した品質マネジメントシステムの国際規格)で特殊工程に位置付けられています。ISO9001では「はんだ付け作業を行うものは、はんだ付け技能の資格、あるいは教育を受けており、そのスキルを管理すること」を求めています。自社のはんだ付け技術を証明し、第3者機関の認定を受ける必要があるわけです。
しかし、不思議なことに日本では、工業高校や専門学校、工業系の大学、大学院まで含めてはんだ付け技術を学ぶ機会がほとんど与えられていません。さらには、電機・電子機器製造メーカに入社してからも、はんだ付け技術を学ぶ機会を得られることは非常に少なく、はんだ付けの基礎知識すら学ばずに、いきなりはんだ付け作業に携わる人が大半です。
アルバイト、パートなど、実際にはんだ付けに従事するほとんどの人は、見よう見まねではんだ付け作業をやっており、実は自分が作業したはんだ付け作業が正しいのかどうかについては自信を持てないでいます。
この状況を打破するため、はんだ付け協会では、2010年より「はんだ付け検定」事業を立ち上げ、全国主要都市で会場を設け、はんだ付け講習と検定を行ってきました。ところが、主要都市まで来ることが出来ない地方の企業や、就業時間内の制約で出張できないアルバイト、パートに関しては、はんだ付け検定を受けることが出来ず、多くの要望を受けながら受講・受験の機会を用意することが出来ませんでした。
このため、はんだ付け協会では、補助教材としてのeラーニングを使用し、自社内で学んだ後、会場にいかずとも自社で検定を受けられるシステムを開発いたしました。