プレスリリース

アールスリーインスティテュート、kintoneのアップデートを検出するツール「Chomskei」をオープンソースとして公開

アールスリーインスティテュート(本社:大阪市、代表取締役:西松 顯)は、kintoneのアップデート時にDOM構造等に変更があるかどうかを検出するツール「Chomskei(ちょむすけ)」を、2023年7月28日よりオープンソースソフトウェアとして公開しましたのでお知らせいたします。

「Chomskei(ちょむすけ)」

■開発の背景

kintoneプラグインや連携サービスは、すでに500種類を超えて公開されています。また、kintoneはこれまで月に1回のアップデートが行われていましたが、今後は月に1回ではなく適宜機能追加を行うことも発表されています。

kintoneプラグインや連携サービスの中には、kintoneのアップデートによりkintoneが生成するブラウザ上のDOM構造に変更があるとその影響を受け、動作に問題が発生するものがあります。当社の提供するgusuku Customineも一部の機能でこの影響を受け、動作に問題が発生する可能性がありました。

gusuku Customineは膨大な機能を持ち、さらにそれらを組み合わせることができます。すべての機能、すべての組み合わせをテストすることは現実的ではなく、機能そのもののテストではない手段で変更の影響を検出する必要がありました。

今回開発したChomskeiは、kintoneがブラウザ上で生成するDOM構造を新旧2つの環境で比較することで、変化を検出できるツールです。DOM構造および各エレメントのプロパティの変化を検出することができます。

これらの変化の検出により、影響を受けうる機能を迅速に特定することができ、変更への対応のスピードアップが期待できます。

■オープンソースとしての公開について

Chomskeiは、オープンソースソフトウェアとしてMITライセンスでGitHubにて公開いたします。

リポジトリ: https://github.com/r3it/chomskei

当社以外のkintoneプラグインや連携サービスを開発されている皆様にもChomskeiを活用いただくことで、kintoneエコシステムの信頼性および継続的な発展に寄与できることを期待しております。

また、ご利用の皆様からの積極的な貢献も歓迎いたします。GitHubでのプルリクエストをお待ちしています。

■将来的な構想について

Chomskeiは、より広範囲にkintoneの変更を検出できるように、以下のような機能を追加していく予定です。

・kintoneのJavaScript内で管理されているオブジェクトの構造の変更を検知

・2つのkintone環境でなく、過去のあるタイミングの環境と現在の環境の変化を検知

・変更点をより見やすくするための表示方法の追加

■Chomskeiのサポートについて

Chomskeiは、一般のkintoneユーザー様向けのツールではなく、kintoneデベロッパー向けのツールとしてオープンソースソフトウェアで公開いたします。そのため、本ツールには当社による一切のサポート・保証はありません。当社にお問い合わせいただいても、回答できませんのでご了承ください。

オープンソースソフトウェアとして、GitHub上でのIssueの提案やプルリクエストは歓迎いたします。

■アールスリーインスティテュートについて

アールスリーインスティテュートは、2000年の創業以来、数々のお客様にシステムを利用した問題解決を提供してまいりました。

現在は、kintoneやAWSといったクラウドを用いて、従来よりもスピーディにシステムを提供するサービスを「HighSpeed SI」として提供しております。

また、kintone開発に関する膨大な知見をベースに、kintoneをより便利にする「gusukuシリーズ」をSaaS(Software as a Service)として提供しております。

ホームページ   : https://www.r3it.com/

gusukuホームページ: https://gusuku.io/