プレスリリース

文藝春秋が『文學界』電子版を配信開始

 株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区、社長:飯窪成幸)は、『文學界』の9月号(紙雑誌版は8月7日発売)より、電子版を配信いたします。配信開始日は8月17日です。

 

『文學界』は、1933年(昭和8年)創刊の月刊文芸誌であり、おもに純文学作品を掲載しています。同誌で発表された作品が芥川賞受賞にいたるケースも多く、近年では滝口悠生氏「死んでいない者」、柴崎友香氏「春の庭」、又吉直樹氏「火花」、村田沙耶香氏「コンビニ人間」、高橋弘希氏「送り火」、李琴峰氏「彼岸花が咲く島」などが例として挙げられます。

 

 1955年に始まった、同誌が公募する「文學界新人賞」は、「太陽の季節」で第1回受賞者となった石原慎太郎氏をはじめ、城山三郎氏、松浦理英子氏、吉田修一氏、長嶋有氏、絲山秋子氏、円城塔氏らのデビューの舞台となってきました。本年7月に第169回芥川賞を受賞した市川沙央氏の「ハンチバック」も、第128回文學界新人賞受賞作です。

 

 また、同誌は毎号ごとの特集が注目を集めることも多く、昨年9月号(「声と文学」特集)、同11月号(「JAZZ×文学ふたたび」特集)などは完売御礼をアナウンスしました。

 創刊90年を迎えた『文學界』をより幅広い読者の方々の手に届けるべく、電子雑誌版の配信を開始いたします。

 

『文學界』編集長・浅井茉莉子のコメント

この度芥川賞を受賞された市川沙央さんは、記者会見で「全ての人が自由に本を読める環境『読書バリアフリー』を進めてほしい」と提言されました。偶然ではありますが、このタイミングで『文學界』電子版の配信をスタートできることを嬉しく思います。

電子版を通じて、より様々な環境で、多くの小説や作家との出会いが生まれることを願います。雑誌をめくるように、電子版も眺めていただければ幸いです。

 

■文學界9月号 目次より抜粋

【特集】エッセイが読みたい

エッセイについてのエッセイ

植本一子/小山田浩子/オルタナ旧市街/済東鉄腸/ジェーン・スー/鈴木涼美/檀上遼/永井玲衣 /能町みね子/野崎歓/野村訓市/平岡直子/穂村弘/堀静香/堀江栞/堀江敏幸/町田康/松尾スズキ/山本精一/吉澤嘉代子/吉田靖直/米澤穂信/わかしょ文庫

文学フリマ・ルポ 高瀬隼子/大前粟生

論考 柿内正午/宮崎智之

 

新芥川賞作家特別エッセイ 市川沙央 前世の記憶

 

【創作】

筒井康隆 山号寺号 / 川上弘美 蜃気楼の牛

井戸川射子 市場 / 仙田学 その子はたち

(短期集中連載)小林エリカ 風船爆弾フォリーズ

 

ほか、連載作品も多数掲載

 

■書誌情報

書名:『文學界9月号』

価格:1100円(※電子書店によって異なる場合があります)

配信開始日:8月17日(木)より

今後は、紙雑誌版の発売より数日内での電子版配信を予定しています。

主要販売電子書店:Kindleストア、Apple Books、楽天Kobo、ReaderStore、紀伊國屋書店Kinoppy、BookLive!、honto他、電子書籍を販売している主要書店

商品URL: https://www.bunshun.co.jp/business/bungakukai/backnumber.html

 

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