本意見交換会は、農林水産業における従事者の減少、高齢化の進行、および世界的な食料の供給の不安定化等を踏まえ、将来を見据えた食料安全保障の強化、安定供給確保のため、農林水産省が2022年秋から「食料・農業・農村基本法」の検証作業の本格化と共に実施しているものです。
シダックスグループはフードサービス事業を祖業として約65年の歴史を持ち、現在は企業のほか保育園、学校、病院、高齢者施設、観光施設など、全国約1,800カ所で1日約70万食を提供し、独自の一元物流システムや衛生管理体制などを持っています。今回、民間事業者における食のプロフェッショナル企業として、本意見交換会に参画しました。
冒頭、農林水産省大臣官房政策課 岩谷 あゆみ企画官より「食料・農業・農村基本法の見直しの背景」として
・「食料・農業・農村基本法」は農政の憲法とも言われる重要なものである
・昨今、食料安全保障、環境問題、人口減少など、全世界的な情勢の変化がある
・食料を輸入に頼りながら、国内では農業人口が減少していることなどを踏まえ、今後の農業の在り方を見直していく必要性がある
等の説明を受け、シダックスグループ社員は、「環境に配慮した農業・食品産業」「食材の安全性」「農畜産物価格に対する考え方」の3つのテーマごとに、5~6名ずつに分かれディスカッションを行いました。
各グループでは民間事業者の立場から、
●SDGsへの正しい理解も十分に浸透していない現在、環境に配慮した農産物を使用することにはまだハードルがある。官民が協力し、国民への理解を推進することが必須ではないか
●食品原材料の表示の努力義務ができたが、いまだにわかりにくい。積極表示への後押しも必要
●食品業界は価格変動にタイムラグがある。その解消、消費者不利益にならないような努力が必要
といった意見が出されました。
岩谷企画官からは「実際に市民生活と密着して事業を行われている民間事業者の方から、現実的、率直なご意見をいただき大変参考になりました。今後もこうした取り組みを行っていきたい」とのコメントがありました。
事業を通じて社会課題解決の実現をミッションとするシダックスグループでは、今後もSDGs経営を推進し、官民一体となった取り組みに積極的に参画して参ります。