学校法人国際文化学園美容考古学研究所では、縄文時代の土偶、古墳時代の埴輪や、近現代の写真、映画に至るまで、さまざまな素材を参考に研究し、これまで約20回の定例サロンを開催しておりましたが、この度、より専門的な研究活動を行い発表するため「美容考古学フォーラム」に名称を変更し、『第1回美容考古学フォーラム』を2023年10月27日(金)に開催いたします。
美容考古学研究所では、2019年の発足以来、土偶、埴輪のヘアメイクから縄文、弥生、古墳時代の美容を研究、歴史的遺物から当時の髪型や化粧を類推して再現することを主とする活動を行ってきました。髪型、化粧、装身具などの理美容文化を考古学的に考察し、理美容技術でそれぞれの時代のヘアメイクファッションを再現するという試みを行っています。
本フォーラムは、さまざまなテーマで開催。1回目のテーマは「貝輪(貝製ブレスレット)から考える縄文人のおしゃれ」です。ゲストに忍澤 成視氏(市原市教育委員会)を講師にお招きし開催いたします。
縄文時代の人々は、いろいろなアクセサリーを身につけていました。髪飾り・耳飾り(イヤリング・ピアス)・首飾り(ペンダント)・腕飾り(ブレスレット)・腰飾り・足飾り(アンクレット)などです。使われていた素材は、粘土を焼いたもの、石、木や植物の繊維、骨や角、動物の牙や歯、貝などで身の回りにあった自然素材を巧みに利用していたといわれています。腕飾り(ブレスレット)の素材には、イノシシの牙、粘土を焼いたもの、植物の繊維なども使われていましたが、その主な材料は貝でした。考古学では、この貝で作られた腕輪のことを「貝輪(かいわ)」と呼びます。海の近くに生きた縄文人にとって貝は大事な食材でもありました。
しかし、貝の利用はそれだけではなく、身を飾るアクセサリーとしても重要なものでした。中でも大人気だったのがベンケイガイの貝輪でした。腕にはめやすい形状と大きさと軽さで、且つ入手しやすいなどの理由があったと考えられています。これらの貝輪は女性埋葬人骨の腕部だけに装着された状態で見つかったことから、女性専用のブレスレットとして使用されていたこともわかっています。
遺跡から出土した貝輪を元に、縄文人たちの感性やこだわりとは一体どのようなものだったのでしょうか。会場のみなさまと考案していきたいと思います。
第1回美容考古学フォーラムは、10月27日(金)午後5時より、国際文化理容美容専門学校渋谷校にて開催いたします。詳細は以下よりご確認くださいませ。
【プロフィール】
忍澤 成視氏(オシザワ・ナルミ)
市原市教育委員会 文化財課 チバニアン整備推進係 学芸員
早稲田大学文学学術院 非常勤講師
出身:千葉県船橋市生まれ
1988年3月 早稲田大学大学院文学研究科考古学専攻 修士課程修了
1989年4月 市原市役所に学芸員採用
2021年 在野考古学者の最高峰 第46回「藤森栄一賞」受賞
2023年 NHK-BSP「英雄たちの選択 海の縄文人」出演
2023年7月 博士(文学 早稲田大学)取得
日本考古学協会、漂着物学会所属
趣味:オープンウォータースイミング・サーフィン、ビーチコーミング
●主な編著書
「貝の考古学」ものが語る歴史22 同成社 2011
「房総の縄文大貝塚―西広貝塚―」シリーズ遺跡を学ぶ80 新泉社 2011
【開催日時】
第1回美容考古学フォーラム
日時:2023年10月27日(金)午後5時~6時30分
会場:国際文化理容美容専門学校渋谷校1号館4Fホール
(渋谷区神泉町2-2)
費用:2,500円
▼参加希望の方はこちらより▼
国際文化学園 美容考古学研究所
主任研究員 篠原 博昭
TEL : 090-2640-5597
Mail : shinohara@kokusaibunka.ac.jp
Facebook: https://www.facebook.com/kokusaidogu