背景
活躍している社員が突然離職するような事態を避け、社員がやりがいをもって長く価値を発揮し続けられる環境をつくるためには、社員全員が企業の理念や方針を理解しそれに沿って行動できる、そしてそれを評価できる体制が必要である。
そして理念浸透の施策として昨今多くの企業が実践しているのが、「カルチャーブック」の制作だ。
そこで今回の勉強会では、理念浸透をどのように実践に移していくべきか悩む企業の皆様に、具体的手法の一つとしてカルチャーブックについてお伝えした。
カルチャーブックとは
これまでイマジナが伴走してきた約2,800社のなかでも多くの企業が、このカルチャーブックの取り組みを行っている。
カルチャーブックは、企業の「理念」や「これまでの歩み」「目指す未来」「社員に求められる姿勢」といった企業カルチャーを一冊の本にまとめたものである。社員が行動に迷ったときにこの本に立ち返ることで、自らがとるべき姿勢はどのようなものだったかをいつでも思い出すことができるのが利点だ。
このカルチャーブックを制作するステップは主に2つ。
まずは、自社理念・ブランドの紐解き。これまで自社が事業を展開する中で大事にしてきた価値観や他社との差別化要素を洗い出すとともに、自社が発展していった先で社会にどのような価値を提供していくかといった未来を描く作業が必要だ。そのなかで何よりも大事なのは、これらの内容をストーリーとしてまとめ上げていくこと。社内に理念を伝え、語り継がれるようにしていくためには、共感・伝言しやすいストーリーに落とし込まれている必要がある。
次に、上記のストーリーのイラスト化。目指す企業のイメージや想いによってイラストのタッチなどを変え、社員が共感しやすく、いつでも持ち運びたくなるようなブックに仕上げていく。
カルチャーブックは「作って終わり」では意味がない
当たり前だが、カルチャーブックはあくまで理念をまとめた本であり、その本があるだけでは理念は浸透しない。こういった配布物は、デスクの引き出しにしまわれたままになり読み返されることなく終わってしまうという企業も少なくないが、どうすればそういった状況を避けられるのだろうか。
社員一人ひとりが日々の業務の中でカルチャーブックの内容を体現できるまでになるためには、管理職のサポートが不可欠である。
経営陣から理念や全社目標についての社内発表があった際、末端の社員がその内容をなかなか理解できず、そのまま業務に入っていってしまうというのはよくあることだ。社員が理念を噛み砕くことができていなければ、日々の行動に反映させていくことはできない。
そこで重要になるのが、管理職の存在だ。
管理職にとって重要な役割として、「企業の理念や方針を部下に伝える」「部下のキャリアを共に考える」というものがある。管理職がこれらの役割を全うすることではじめて、理念はお飾りではなく生きたカルチャーになる。
つまり、管理職がいかに会社の理念や方針についての理解をいち早く深め、理念・方針に沿って部下のキャリアアドバイスを行っていけるかが鍵になる。
勉強会では、上記のような説明を受け、どのような施策を通してカルチャーブックの内容を浸透させていくことが可能かをディスカッションした。実際の意見としては、「管理職が部下に対して説明会を開く」「部下に、理念に沿った目標を設定させ、上司がそれに対しアドバイスする」などが挙がり、活発な議論が見受けられた。
さいごに
イマジナでは、こういった経営に役立つ情報をシェアする勉強会に加え、各地で対面型のセミナーも行っている。セミナーでは、カルチャーブックだけでなく管理職育成や自社に合った人材の採用戦略についてもお伝えしているため、ご興味をお持ちの経営者様や人事ご担当者様などは振るってご参加いただきたい。
会社概要
本社所在地 東京都千代田区麹町3-5-2 ビュレックス麹町
電話番号 03-3511-5525
代表者名 関野吉記
資本金 5000万円
設立 2006年06月
URL https://www.imajina.com/
お問い合わせ先
株式会社イマジナ
電話番号:03-3511-5525
FAX:03-3511-8228