株式会社NTTデータ経営研究所(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹、以下 NTTデータ経営研究所)と株式会社NTTデータ(所在地:東京都江東区、代表取締役社長:佐々木 裕、以下 NTTデータ)は、欧米でデジタル変革の先進の研究・調査を進める主要大学や研究機関の教授・研究者と連携し、日本企業のデジタル変革推進を支援すべく、CDO(Chief Digital Officer)などの幹部・意思決定者の方々に参画いただくNTT DATA DX Instituteを設立し、2023年4月からの先行実施を経て2024年4月より本格的に展開いたしますので、お知らせします。
1. 設立趣旨
変化が激しく不確実性の増す現代の事業環境において、デジタル・テクノロジーの活用が企業における重要な経営アジェンダになっています。NTTデータ経営研究所とNTTデータでは、世界のビジネススクールのトップ校で活躍されているDX(Digital Transformation)の有識者や、米英の未来洞察を行う専門のシンクタンクなどとの議論を重ねた結果、企業の競争戦略においては、経営へのデジタル活用の本質を見極めることが成長の要であることを再認識しました。具体的には、デジタル・テクノロジーの発展により可能となった大量データの活用方法、エコシステムの中での正しい戦い方、顧客価値の提供方法、必要とされるリーダーシップ論などが挙げられます。
NTTデータ経営研究所とNTTデータでは2023年4月より、デジタル変革を積極的に推進させている先進企業の経営層の方々と、世界のトップを走るDXの有識者を交えて議論を重ね、相互に新たな気づきを得ることを目指して、先行実施を進めてまいりました。これを踏まえて、2024年4月より正式に参加企業を募り、「NTT DATA DX Institute」と称した研究会を本格的に展開し、日本企業のデジタル変革の推進による成長へ寄与することを目指してまいります。
2. 活動内容
今年度上期の取り組み実績を踏まえ、日本のデジタル変革を先導される企業により多く参加していただくためのスキームに改善した上で、2024年4月からの開始を予定します。
I. 研究プロジェクト:
各業界における先進のデジタル変革のケーススタディを共有し、議論を深めることで、自社への取り組みへのベンチマークとする。
II. 実践への落とし込み:
世界のDXの有識者や研究機関が持つ方法論やフレームワークの理解。また、NTTデータの持つForesight Design Method, Outcome Based ServiceなどのDX推進のためのフレームワークも参考にしながら、経営・現場を巻き込んだDX戦略・施策への落とし込みを支援する。
III. 海外への情報発信:
日本のデジタル変革への取り組み事例を欧米教授・専門家に情報発信し、グローバルでケーススタディとして取り上げてもらうよう、日本企業の変革事例を共有する。
3. 2023年度の先行活動状況
欧米の著名大学や研究機関の教授・専門家と、書籍の日本語版出版・対談・セミナーなどといったさまざまな形態での提携および共同事業に取り組み、日本国内への積極的な情報発信を行っています。2023年4月より、以下の専門家・参加企業にて、リアル・バーチャルの場を通じてデジタル変革の事例、経営・組織面からの取込み、実践論等について研究会を毎月行い、議論を通じて気づきを得るとともに、各社のDX戦略に活用いただいています。
I. 参加いただいている分野毎の専門家
(1) デジタル変革の全体像
スタンフォード大学ビジネススクール ロバート・シーゲル講師
(2) デジタル変革の戦略立案
ダートマス大学Tuckビジネススクール ロン・アドナー教授
ペンシルバニア大学ウォートンビジネススクール ニコラジ・シゲルコウ教授(予定)
IMD モハン・スブラマニアム教授
(3) デジタル変革のリーダーシップと組織デザイン
コロンビア大学ビジネススクール デビッド・ロジャース教授(予定)
オックスフォード大学サイードビジネススクール ジョナサン・トレバー教授
(4) 未来志向のアプローチ
School of International Future アンドリュー・カリー(ディレクター・オブ・フューチャー)
Institute for the Future ベン・ハマモト(リサーチディレクター)(予定)
II. 参加企業(五十音順)(公表可のもののみ)
株式会社NTTドコモ
全日本空輸株式会社
株式会社TBSテレビ
東急株式会社
東京海上日動火災保険株式会社
三井不動産株式会社
4. 参加企業からの主なコメント
東京海上ホールディングス株式会社 常務執行役員グループデジタル戦略総括 生田目 雅史氏
DX Instituteは、他の参加企業の皆様との貴重な交流の機会であるとともに、弊社デジタル戦略のブラッシュアップに向けた示唆や学びをいただく機会にもなっております。また、当該活動の中では世界最先端のDXに関する専門家の皆様と議論を交わす機会もいただき、心より感謝いたします。このようなお取り組みによって、我々参加企業がDXについての学びを深め、企業競争力を高めていくことは、日本企業全体の成長にもつながると確信しております。これからもNTTデータグループの益々のご発展とご活躍を心より期待いたしております。
全日本空輸株式会社 執行役員デジタル変革室長 加藤 恭子氏
NTTデータグループにアレンジいただいているDX Instituteに参加する機会をいただき、世界一線級のDXに係る教授陣の方々と議論を交わすことができ、また参加されている他企業の皆様とも交流を深めることができております。この取り組みを通じて、自組織への問題意識を高めることにつながっており、弊社のみならず日本企業のDX推進の加速、視野の拡大につながると実感しております。NTTデータグループのこれまでの取り組みに大変感謝しております。
5. 今後の展開について
NTT DATA DX Instituteを通じて、毎年10社以上の企業の幹部にご参加いただき、各社のDX推進に寄与するとともに、グローバルな視点からの最新のDXの取り組みに関する情報発信を強化してまいります。また、1企業からはCDO以下数名のご参加を想定しており、年会費等については別途個別にご案内いたします。今後、お客様のニーズに応じて、各社個別のDX戦略や実行へのコンサルティングサービスの提供も強化してまいります。